「脳がよろこぶ」「笑顔がうまれる」脳活性化プログラム シナプソロジー®オフィシャルBlog

2016年08月05日(金) 3:29



藤本先生に質問!脳に関するミニレクチャーpencil」 

第8回は、記憶力と睡眠について、教えていただきました eyeshine


【第8回】 記憶力と睡眠

 

『試験に向けて暗記勉強をしますが、なかなか覚えられません。そもそも、人間の脳はどれぐらい多くのことを記憶できるのでしょうか?また、徹夜をすると、頭がボーっとして、脳が働いていない感じがします。脳と睡眠にはやはり深い関係があるのでしょうか?』

 

Q1.脳はどれぐらい多くのことを記憶できるのでしょうか?

「もう覚えられない、もうだめ!」と思う時には、「脳にはさらに記憶できるスペースはもう無くなったのではないか」と心配になりますが、脳の神経細胞やシナプスの数を考えると、天文学的な数のネットワークがあり、脳の記憶できる潜在的な容量は無限に近いとも言えます。しかしながら現実的には、『その時の脳の状態がどうか』、ということと、『どのように使うか』で記憶の容量が大きく制限されてしまいます。

 

Q2.睡眠が脳に与える影響は?

多くのストレスを抱えていたり、身体が疲れ過ぎていたり、寝不足が続いたり、食事が十分摂れていなかったりすると脳は十分働くことが出来ません。睡眠中、脳はタダ休んでいるのではなく、大量のエネルギーを使って活動し続けています。日中にあった膨大な記憶を整理し、必要なものは長期記憶に保存し、次の日も様々な活動がすぐ出来るように調整していることもわかりました。

睡眠にはノンレム睡眠期とレム睡眠期があり、眼球が動いたりするレム睡眠期には夢を見たり、記憶の整理をし、定着させていると考えられます。偏桃体が活性化し、感情がかかわった夢が多くなり、大事なことを判断して記憶してると考えられます。ノンレム睡眠期には深い睡眠となり脳を回復させ、長期記憶に固定していると考えられます。良い睡眠(熟睡)を取ることがとても大事です。

 

Q3.記憶力アップに効果的な脳の使い方は?

脳が良い状態にあっても使い方で大きく変わってきます。興味を持っている内容だと理解も記憶も進みますが、関心のないことだとすぐ疲れてしまいます。視点を変えて、興味を持てるように工夫したり、人に説明するつもりになると覚えやすくなります。理解して、他と関連付けて覚えると記憶しやすくなり、繰り返しが大事です。声に出したり、手を動かしたり、具体的にイメージしながら行うのも効果的です。疲れたら頑張りすぎず休憩します。身体を動かし、深呼吸し、糖分の補給も有効です。無理をし続けていると、古い脳の感情的なものが強くでてきてイライラが募り、自律神経にも影響してきます。中断し、外の景色を見たり、音楽を聴いたり、気分転換を挟むのも効率を良くしてくれます。いくら使っても、脳にとってはわずかな部分を使っているにすぎません。工夫して、より記憶力をアップしてください。

 

昭和大学名誉教授(脳神経外科) 
シナプソロジー医学顧問 
藤本 司

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