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2016年04月12日(火)12:29

「藤本先生に質問!脳に関するミニレクチャーpencil」 

第7回は、男性と女性の脳の違いについて、教えていただきました eyeshine

【第7回】

「男性は論理的で女性は感情的」と聞いたことがありますが、男性と女性の脳で違いはあるのでしょうか?

 

Q1.男性の脳と女性の脳では、形態的な違いがあるのでしょうか?

男性脳に比べ女性脳では、左右の脳をつなぐ神経線維からなる脳梁の膨大部が大きく丸みを帯びています。同じく左右の脳を連絡している前交連も女性脳で太くなっています。

脳梁膨大部の繊維は左右の後頭葉、側頭葉の後ろの部分を連絡しており、言語野も含まれています。前交連は情動の中枢である偏桃体などを含む大脳辺縁系の左右を連絡しています。男性脳では視床下部にある INAH3 という神経が大きくなっており、男性ホルモンに非常によく反応し、男性の性行動に深く関係しています。そして、女性脳の脳下垂体は周期的に生殖腺刺激ホルモンを出しますが、男性脳ではそのような機能は無くなっています。

 

Q2.男性脳と女性脳の違いはどのようにして生じるのでしょうか?

原型は皆女性脳ですが、胎生3~4.5か月のころ、男児の精巣で作られた大量の男性ホルモンであるアンドローゲンが作用して(アンドローゲンシャワー)男性脳になるのです。

女児ではアンドロゲンはほとんど出ないので、このアンドロゲンシャワーの有無により、男性脳、女性脳が形成されます。

 

Q3.男性脳と女性脳で機能に違いがあるのでしょうか?

PETや光トポグラフィー(近赤外線計測装置)で脳の使い方を見ることが出来ます。「考え事」をしているとき、女性は左右の脳を均等に使いますが、男性はある部分を集中して使う傾向があります。

言語担当の脳は左脳と言われていますが、女性では左脳を基本にしながらも、右脳でも言語を操れる人が多く、脳梁が太い女性ほど言語を流暢に使えるという報告もあります。

女性は、話が好きで、弁が立つのも両方の脳をより連携させて使っているからかもしれません。言語の発達による、複雑な計算、論理的な思考も左脳が中心になって行っていますが、部分的に集中して用いる男性脳の方がより得意である傾向があります。

女性は言語能力に優れ、男性が空間認知機能に優れているというデータもありますが、男性脳では右脳を部分的に集中して用いる傾向があるからと考えられ、女性ではより全体を用いることで本能的な直観力が機能しやすいと思われます。ジョンズ・ホプキンス大学の研究では12~14歳の生徒5万人に算数のテストをしたところ上位5%は男女同数でしたが、大学認定資格用の推理、推論能力を見る数学のテストではトップクラスは圧倒的に男性でした。計算力では女子が優れ、理論的理解では男子が優れていたとしています。

 

Q4.感情面やストレスに対する抵抗性などにも違いはありますか?

女性の脳では大脳皮質と大脳辺縁系との連携がより強く、女性の方が情緒が細やかである可能性が考えられる一方、情報が多すぎて情緒不安定になる傾向があるかもしれません。また、大脳皮質に影響を与えるストレスを受けた場合、大脳皮質を集中して部分的に使う傾向がある男性脳の方が早くダウンしやすい傾向が考えられますが、女性脳ではそれほど集中していず、むしろ右脳、左脳を使い分けるためか、ストレスに対してはより強い傾向があるようです。

 

Q5.女性脳、男性脳の差は補完的なものでしょうか?

男女の、感じ方、考え方、行動には環境や教育など後天的な因子も大きく関係していますが、先天的にも、女性脳、男性脳の違いが存在することが分かります。個々人では人様々で、男性脳、女性脳という差はあくまで全体の傾向を見た場合のことですが、力強く生きて行くためには両者の特徴は補完的なものであり、自然の妙が感じられます。

 

昭和大学名誉教授(脳神経外科) 
シナプソロジー医学顧問 
藤本 司

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