「脳がよろこぶ」「笑顔がうまれる」脳活性化プログラム シナプソロジー®オフィシャルBlog

2016年10月14日(金)10:17

藤本先生に質問!脳に関するミニレクチャーpencil

第9回は、脳地図について、教えていただきました eyeshine

脳の詳細な「地図」がニュースとなっていました。脳の地図が解明されていくと、どんな可能性が広がるのでしょうか?

 

Q1. そもそも「脳地図」とは、何ですか?

脳は手足を動かし,ものを見たり聞いたりし、色々な感情を持って、考えたりすることを可能にしています。脳が全体で機能しているのか、局所で機能しているのか、歴史的な長い論争がありましたが、現在では、局所がそれぞれの機能をし、かつ密に連携し合いながら機能しているということが明らかになっています。これらの機能をどの部位(局所)が担当しているかを示したものが『脳地図』です。

 

Q2. 最近の研究で発表された「脳地図」とは?

今年(2016年)7月にワシントン大学の研究チームが、健康な若者の脳を磁気共鳴装置[fMRI]を用いて刺激を与えたときの反応を詳細に調べ、大脳皮質を180の領域に分けた脳地図を作製したと発表しました。今まで用いられていた脳地図は、1909年にブロードマンが大脳皮質の組織染色標本で神経細胞構築によって52の領域を分けて作成したものですから、目覚ましい進歩と言えます。

 

Q3.「脳地図」研究の歴史とは?

脳の機能の局在に関する研究は、1861年ブローカが言葉を話す言語中枢を発見し、1874年にはウエルニッケが言葉を理解する言語中枢を発見し、関心がたかまりました。そして1909年上記の「ブロードマンの脳地図」が作られ、脳地図の誕生となりました。世界大戦中には脳挫傷による脳の機能障害が多数みられ脳機能の理解が進みました。1952年には脳外科医ペンフィールドが脳の手術中に電気刺激をして脳の機能地図を作製し大きく進歩させました。これにより、脳の手術時に重要な機能障害を避けることが可能になりました。

 

Q4. 今後さらに「脳地図」の研究が進むと、どのような可能性があるのでしょうか?

1960年以降はCT, fMRI, PET, 光トポグラフィーなど種々の診断法が使えるようになり、脳の局在や機能が急速に明らかにされてきています。今回出された脳地図もこれらの手段を駆使して行われたものです。今後も、脳地図はさらに詳しくなっていくでしょう。そして現在は大脳皮質に関してですが、脳の深部や小脳をも含む脳全体の脳地図が出来ていくと思われます。脳地図が詳しくなるということは、それだけ脳のことが明らかになってきた証であり、それによって機能の解明も進みます。脳の局所の活動電位を用いてブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)などの研究が進んできていますが、これらとも相互的に作用し脳の機能の解明が進んでいくと考えられます。

 

昭和大学名誉教授(脳神経外科) 
シナプソロジー医学顧問 
藤本 司

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